名古屋市科学館講座「科学を人に伝える手法」
実験をしながら説明する |
実験を参加者に体験してもらう |
日時:10月27日(金)9:30〜15:00
会場:名古屋市科学館 第一実験室 他 参加者:2年6組
講師:学芸員 山田 吉孝 先生、小塩 哲朗 先生
科学の魅力を伝えるプロの科学館学芸員の方々による様々なプレゼンテーションを見学しました。自分たちが研究していることを発表するときに、相手に何をどのように伝えたらよいかの参考になりました。
@「科学を人に伝える手法」
科学は「疑う」ことから始まる―科学を人に伝えるために、まず「科学」とは何かを知ろう、ということで、アリストテレスからアインシュタインまで、科学のとらえ方の歴史について講義していただきました。学芸員の山田先生は、あらかじめ様々な準備をしておき、生徒たちの反応をみながら話や実験を組み立てるという方法での講義でした。一方、小塩先生は雲の生成について論理的に説明するため、生徒の反応を見ながら臨機応変に話すというよりは、予定の組み立て通りに説明を進める方法でした。
A「雲を巨大扇風機で飛ばすと雨は降らないの?」
スライドとモデルを示す |
実物投影機を用いる |
「雲を巨大扇風機で〜」の素朴な疑問を解決するために実験による研究が可能かどうか、小塩先生に説明していただく機会をつくっていただきました。小さな実験設備で水を凝結させて雲ができてもそれは一瞬で、周りから熱を吸収して雲がすぐに消滅してしまうことがわかりました。雲についてしっかり学べるのは大学院からであるということを知り、雲はとても身近なのに雲についての研究は難しいということを知りました。実験による研究は現在のところ不可能とのことですが、計算によるシミュレーションなら可能かもしれません。
B「プラネタリウム〜夕焼けの科学〜」
名古屋市科学館のプラネタリウムの目的は「人々に宇宙や空に興味を持ち、本物の空を見上げてもらうこと」だそうです。本物の空に近づけるために大きく作られたドームで、生のナレーションによるプラネタリウムは全国的にめずらしく、贅沢なことです。今回のテーマは「夕焼けの科学」で、夕焼けがなぜ赤く見えるのかをとても興味深くわかりやすくお話していただきました。生徒は、説明に使われている言葉が、専門用語ではなく子供にも伝わる言葉を選んで話されているということに気づきました。投影の後で本校の生徒が学芸員さんの前に集まって質問する機会を作っていただきました。学芸員さんはナレーションの練習を特にするということはないそうです。静かに話すので眠くなってしまうのですが、暗い場所にふさわしい話し方で話すのだそうです。
高大連携講座(連携講座レポート)